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2004年~2007年 29歳~32歳の情念ノート

「寂しさのマトリクス」


ひとは寂しいから


幻想をつくりだす。



幻想とは文化や歴史、物語のすべて。そういったものを含んだものである。


究極の寂しさは死。



そうしてうみだされた幻想は現実を浸食する力をも持つ。
というか我々のすむ現実はすでに真正なる現実ではない。
幻想のうみだしたマトリクスと天然に存在する現実との複合体が我々の住む現実である。


幽霊や超能力が実在することに何ら不思議もない。
いや、およそ人間の想像しうるすべてのことは実在の可能性をもつのである。


人間はそういう可能性をもった生き物である。
現実をいきることを既にやめた生き物なのだ。


「寂しい」という感情がそれをうみだしたのだ。



どうだね面白い話だろう。


たが、ただそれだけの話だ。



わたしがさびしいのはかわらない。