「天のろくろ」
「天のろくろ」
アーシュラ・k・ル=グイン
ブッキング刊
を読んだ。
地味に面白い。萩尾望都のSFマンガみたい。萩尾望都のほうが設定がいりくんでるけど、こっちはけっこうシンプル。
夢が現実化してしまう男と、その夢をコントロールしようとするマッドサイエイティスト。
主人公はなにごとにも受身の「中道」を体現したような人物。
「ゲド戦記」シリーズにもつながる老荘思想的世界観。
主に主人公とマッドサイエンティストの2人によって物語は動いていくわけだが、脇キャラ的にあらわれる活力あふれる黒人女性の存在がなければこの物語、味もそっけもないものになっただろうな。
あ、シンジに対するアスカみたいなかんじかな?
トボケタ感じの異星人もよい味わい。
面白かった。