Unbalance + Automatic ※ and I love you

2004年~2007年 29歳~32歳の情念ノート

別世界通信

きのうは高松まつりだとかでなにかにぎやかにやってた。仕事のあとに急におもいたって県内で一番品揃えのいい、宮脇書店本店にいったのだけど、そこに行く道すがら、浴衣姿の男女や家族づれがたのしそうに歩いていた。可愛い女の子がいっぱいいて、だけど僕は仕事の後、作業服のままで塩吹いたTシャツ着て、宮脇の三階で漫画買った。僕がほしいちょっとマニア向けの漫画はここにしかおいてないのだ。佐藤友哉の新刊もハードカバーのやつだから、まずここでしか買えない。香川の貧しい文化状況。
国道通って帰ってたら花火の音が聞こえてきたけど見えなかった。サンポート高松のあたりに行けば良く見えるんだろうな。あそこで楽しんでるひとたちと自分とは全くの別世界に住んでいるのだ。同じ空間を共有していてもまったく別世界にほかならない。窓の外からあこがれて見るだけ。僕はあそこへは行けない。

そういえば東京ではちょうどコミケとかいうオタクのひとたちの最大の祭りが行なわれていたのだ。自分も一度は行ってみたいものであるとは思っているが、なにか自分はそこに行く資格さえないのではないかという疎外感をなんとなくかんじる。たのしくオタクのひとたちが集っているところへ田舎ものの僕が行ってもぜんぜんなにか場違いなような。それにほら同人誌って高いからあまり買ったことないし。同人作家とかあまりしらないし、地元でそういうの本屋で売ってるとこなんて当然無いし。なにかオタクにも自分はなりきれてない気がして、立派なオタクのひとたちが集う聖域にとても入れないような気がするなんとなく。

どこにもいけない。どこからも隔絶されている。僕に出来るのは窓の外から中を覗き込むだけ。
僕の世界はとても狭い。もっと広い世界に溶け込みたいと思わないでもないけども。なにかめんどくさいし、出来ない気がする。

仕方ない。いまはそれで別にいい。

こうして別世界に通信をおくっていれば、返信が帰ってくることもあるし。それはちょっと嬉しい。



※ミクシ8月15日より転載