Unbalance + Automatic ※ and I love you

2004年~2007年 29歳~32歳の情念ノート

宇宙戦争

映画「宇宙戦争」をみてきた。

風野春樹氏が自ブログで書いた評をまず読み(http://psychodoc.eek.jp/diary/?date=20050702)、興味をそそられてケイタイの「どこでも読書」でH・Gウェルズの原作を無料DLして読んでから映画館に向かうという完璧体勢。
見たぜ。すげー迫力だ!面白い!ラスト以外wwww
原作は19世紀末が舞台であるわけだが、舞台を現代に変えて、物語的にも宇宙人の設定的にも基本骨子がほとんど原作に忠実であることにかえってびっくりした。ただ主人公は原作ではまじめな学者さん(妻あり)だったのだが、映画ではさえないオサーンで(でもトム・クルーズw)離婚して分かれて暮らしてた息子と娘が自分家にやってきたとこに宇宙人が!ってかんじなのだが、この娘が可愛い。まだ幼女といっていいくらいの年齢だが、父親を大人びた口調でたしなめてみたり、でも危機状況になるとやはり幼女でしかありえないわけで。このこを護るために行動していく、というのが物語の軸として、上手く機能したと思う。エイリアン2のニュートみたいなもんだな。
トリポッドたちの無差別殺戮とか、特殊効果なスペクタクルがやっぱり凄かった。さすがスピルバーグ、そして現代の映像技術。すごい迫力と恐怖。こういうのは映画館でみてナンボですな。素晴らしい。原作でもわりと陰惨に描かれていた、暴徒と化した避難民たちの姿とかもしっかり現代風に描かれて怖かった。ちょっとゾンビ映画を思い出した。印象的なシーンはいくらもあるが、川に用をたしに行った少女が上流から流れてくる大量の死体を目撃するシーンなどはかなりキタ。コノ少女にとっていろいろとめちゃめちゃPTSDな経験の連続だよなあ。リアルな戦争とはこういうものだから仕方ねーな。哀れ。
さんざん蹂躙されつくし、絶望の極みな人類であるが、唐突に、原作どおりもたらされる勝利・・・・。いやーこれはね。いくら原作知ってても、っていうか原作そのものがそうなんですが、肩すかしであっけなさすぎる展開だよなあ・・・。100万年前から準備してたにしてはこれはないだろうとか思っちゃうねー。衛生学学んで出直して来いってかんじですか。出直してこられたらこまるけど、あまりにうかつだ宇宙人。しかたねぇなあ。

まあいいか。

上映前の宣伝で、ピーター・ジャクソンが顔出しで新作について語ってた。「キング・コング」だっけか。そんなの撮らなくていいから。ゾンビ映画の新作をお願いします。デビュー作「ブレイン・デッド」は緒川たまきも認める超傑作!

あ、あと、宇宙人が火星人ではないのはいいとして、触手系にしてほしかった。まあタコ型にしたらギャグになっちまうからアレか。




※ミクシ7月16日より転載