Unbalance + Automatic ※ and I love you

2004年~2007年 29歳~32歳の情念ノート

「黒」


ごめん、いままで黙ってたけど、俺ほんとは黒いんだ。
もうとにかくすっげー黒いね。
腹の中も肺の中も心の奥も乳首の色ももうこれでもかってくらい黒いよ。
ごめんちくびは嘘だ。そんなに黒くなかった。


なにがいいたいかというと、俺は黒いからもうだめだって話だと思う。
さっそくなにが言いたいのかわからなくなってきた。さすが黒い俺だな。


俺は黒いからこれからは黒いことばっかり書くぜ。
黒には何をまぜたって黒にしかならないんだ。
きみのひかりのおかげで少しは灰色に見えてたかもしれないけども、ホントの俺は真っ黒なんだ。
血が凝ったように空の石炭のように狂人の瞳孔のように黒いんだから。


黒いエピソードは山のようにあるんだ。
いままでは恥ずかしくて書けなかったけど。黒い俺は書くぜ。






ごめん、本当は書きたくない。
黒い俺が闇の中に居るのは、闇の中だと俺がいなくなって安心するからだと思う。
光の下に出ると黒い俺の醜さがさらされるから怖いんだ。
いつまでもごまかせるものじゃない。
言葉のベールで光をさけてみても、いつかは俺の黒さはさらされる。俺は黒いから。黒い俺が怖いから。黒い俺なんてきっと誰も受け入れてくれないから。
なんで俺は黒いんだろう。
闇の中にいると安心する。だけど一度光を知れば求めずにいられない。ふらふらと揺れる天秤。



俺は黒いから、自分がわからない。
きみというひかりがいれば、自分がなになのか知ることができるかもしれない。
だけどきみを傷つけることもきみに嫌われることも怖いんだ。