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2004年~2007年 29歳~32歳の情念ノート

仏師

昔、たまたま見つけたんですわ。
思い出して、写真を撮りたくなって、車で一時間半くらいの距離を走って探しました。
あー、こないだの日曜の話です。
8年前の記憶。方向音痴。なかなか見つからなかったけど、やっと見つかった。
やっぱりすごかった。

香川県のとある場所にこの仏像達はある。
少し下りた裏にも。

記憶を辿ってその近くをさらに探索。発見。

自宅横の道沿いにずらっと数十体並ぶ仏像達。

道端でなんかしてたおっさんに話しかける。仏師本人だった。写真撮影の許可をもらい、いろいろ話した。いろいろ謎の答えを知る。すげえ人だ。
たしかに「素人仏師」である。道祖神とかその他は写真で見て「えーなあ」と思ったものを目コピーして創ったとのこと。だが、そのことと作品の価値はなんら関りない。作品がすべてを語ってくれる。天才であり奇人である。

最近は石を素材とした作品は作ってないとのこと。なんかめんどうだし、たいへんだから、とか。それで木を使っている。だけど雨ざらしなので、古いのはほとんど割れてる。
なんか気にしてないっぽい。昔は作品を気に入ってくれたひとがいたら、テキトーにあげたりしてたらしい。だけど、それなりに評価されて、作品買ってくれるようなひともいるっぽい。鎖で縛られてた、あの作品は予約済み。

よくわかんないけど、こういうひとが評価されてるのは嬉しい。つーかもっと評価されるべき。

最初、県道沿いで見つけたデカイ仏は若いころ彫ったんだとか。もともとお地蔵さんがあった場所に自分で彫っちゃったらしい。スゴイ。何百年も前からそこにあったかのよう。きっと石の中には未来の仏がずっと眠っていて、それを世にだしたのがこの仏師なのだ。多分文句つけるひとも居たに違いないけど、圧倒的存在感を持つこの仏によってみな黙らせたことだろう。

話してたら、これやろうか、つって未完成の木像を渡された。自分で好きなように彫ってみろと言うのだ。んなこと言われても・・・つって遠慮したんだけど、これ、割れてしまって彫る気がせんのやわ、だきんやる、って言うし、そんでありがたくいただいてかえった。
だけど、これどうしようってカンジ。目と眉のとこだけマジックで描いてあるわけだが、このように彫る必要はむろんない。というかとりあえずいまは彫るのめんどくさいし、この状態で縁側に置いてある。なんかこのままでも存在感がありすぎるほどある。だけど、好きなように彫れっつって言われたからそのうち好きなように彫ってみようと思う。