Unbalance + Automatic ※ and I love you

2004年~2007年 29歳~32歳の情念ノート

人形




にんげんだとばかりおもっていたら
どうやらおれは人形であったらしい


にんげんだとばかりおもっていたら
人形だったとはおわらいぐさだ


ああそれならばがてんがいく


きっとはぐるまがくるっているのだ
ああ、だからいまもさけをのんで
なんにもできなくなっているのは、おれのなかのからくりがくるっているからなのだ


人形だったのならばがてんがいく
あのころなにをみても感じず、なにをきいても感じず、なにもものがたりがよめなかったのも、はぐるまがくるっていたからなのだ


人形だったから、あいつらは


みんなおれをむしするのだ
おれのことをきらうのだ
だれもおれを愛さないのだ


ああ、人形だったのならがてんがいく
あいつらはふつうのにんげんだから、おれのことなどは目にはいらないのだ
女の子と話せないのも、しごとのしっぱいをするのも、みんなおれが狂って創られた人形だからなのだ


このあいだ人形館にいってきづいたのだ
この人形たちになつかしさといとおしさを感じるのはおれが人形だからだと


ああ、なぜ、おれはくるった人形としてこのよにいるのか


人形ならば、なぜこんなにも醜く創られたのか、あの少女たちのように美しく創られなかったのか


じごくのかみさまのかんがえることはわけがわからない
きっとじごくのかみもさまもおれとおなじでくるっているのだろう


だれもなおしてはくれなかったのだ