Unbalance + Automatic ※ and I love you

2004年~2007年 29歳~32歳の情念ノート

創作詩

カテゴリLIST

 「銀河鉄道 」

銀河鉄道を見つけるのはとても簡単。 小高い丘か、まあどこでもいい。眼下に列車が望める高いところに夜、上ってごらん。 銀河を電車が走っているよ。 「天の石炭袋 」 銀河鉄道の切符を誰でも一枚は持っている。 死出の旅路にカンパネルラを探しに行こう。 …

「苦諦 」

えーー、生きることは「苦」だってこたー、オシャカサマもずっと昔からおっしゃっておられるわけでして。 人間諦めがかんじんですぜ。 そら、荷物なんて全部捨てちまいな。 とくにそのゆめとかじゆうとかいうやつは、実体もないくせにやけにかさばっていけね…

とりとなめくぢと自由

自由に飛ぶほどに、より空高く舞おうとするほどに、とりの羽はもがれはだかになっていき、強い胸筋はいつしか衰え墜落のときも近い。 とりに飛ぶことを教えたのは誰なのだろう。夢や自由をとりに教え誘惑した蛇はどこにかくれやがった。 それともとりはとり…

虚亡子

ぼくにはなにもない なにも求めてこなかったのだから、なにもないのもとうぜんだ いまさらなにかがほしいなどとどうしていえよう なにもいらない いるものなどない いみもかちも ぼくじしんも なにもいらない

「寂しさのマトリクス」

ひとは寂しいから 幻想をつくりだす。 幻想とは文化や歴史、物語のすべて。そういったものを含んだものである。 究極の寂しさは死。 そうしてうみだされた幻想は現実を浸食する力をも持つ。 というか我々のすむ現実はすでに真正なる現実ではない。 幻想のう…

無題

せかいにいみがないのなら おれもいみのないことをやってやろう せかいにいみなんてないことはしっているから おれはいみのないことばかりやるのだ せかいにいみなんてないのだから おれのそんざいにいみなんてないしおれのことばにもいみなんてない ならば …

無題

わたしはここにそんざいしないだからすべてにへんざいする わたしはなにももっていないだからすべてのものをもっている わたしはなにもあいさないだからすべてをあいしている わたしはかみをもっていないだからかみはわたしである わたしはなにもかんがえな…

「オワリノ夏」

7月をとうに過ぎ、もはや夏の終わりを迎えようとするイマ。 「それ」は来ない。 そして、もう・・・夢が終わる。 夢は例えばこんな言葉だった。 「人類の滅亡」「地球の破滅」「ハルマゲドン」。 滅亡や破滅なんてことが、あたかも一つの大きなイベントによ…

「黒」

ごめん、いままで黙ってたけど、俺ほんとは黒いんだ。 もうとにかくすっげー黒いね。 腹の中も肺の中も心の奥も乳首の色ももうこれでもかってくらい黒いよ。 ごめんちくびは嘘だ。そんなに黒くなかった。 なにがいいたいかというと、俺は黒いからもうだめだ…

無題

ああ。 もっと傲慢になりてえな。 他人の心を無視できるくらいに。 自分の心を省みることさえないように。 そして俺は神になるんだ。 神はいいぜ。人殺しも他者を傷つけることも自由だ。究極に自由な存在こそが神なんだ。 だから俺は神になるんだ。もう苦し…

地球のくせに

足から地球が離れないくっつきやがって離れないうっとおしいネチャネチャしたりビチョビチョしたりジャリジャリしたりガチガチしたりもうなんかメチャクチャうっとおしいなんで離れないんだよこいつ一瞬離してみてもまたすぐにくっつきやがるちっとも離れる…

無題

なにもない虚空を二羽の蝶が舞う くるくるとくるくると二重螺旋をえがきながら 永久運動をつづけている くるくるとくるくると くるくるとくるくると くるくるとくるくると 全ての罪が裁かれる日はいつくるのか 待ちくたびれた人々が暴動を起こしたとき その…

無題

○○○は夢を見る高い高い鉄塔の上快獣ブースカがギョーザを食べている皮の隙間からは裸の男の下半身がのぞけて内臓の中には宇宙がひろがって赤肉色のガス雲が膿を固めながら恒星をかたちづくり天井の電球がチカチカする三賢者は水死するホツマツタエは訴える綾…

無題

灰色の空間の底に君は立ちうすぼやけた世界の背景はキリコの絵の無限回廊そらにはぼやけたシャンデリアが見えずっとうえは暗く見えず君は地面に倒れちいさなうめきをあげにぶく悶えていてどうすればいいのかわからないどうしたらいいのかわからないうでを顔…

悪夢

その夜、私はよく眠れず、かといって書物でも読もうかという気にもなれず、悶々と寝返りを繰り返していた。ふと気づくと、布団の上に何かがのっている。みると童女であった。童女は赤い血のような着物を羽織っていて、顔の方を見ると口だけがニヤリと笑って…

無題

白い教室。 白のペンキの剥げかかった木製の壁、窓枠。 ワックスが剥げ白けた木目を出した床。並ぶ机と椅子。 静かだ。 男子生徒が窓に机を寄せ上にあがって、白い布地を貼り付けようとしている。 外は陽のひかりの広がる白い世界。 白く光る運動場。半ば陽…

無題

「マコトノコトバワウシナワレ サビシヒオトダケガキコエテイル」 コノホシニ、コノセカイニボクガネガッタ アノ キボウ、ノゾミ、ユメ ソレハドコニアルノカボクニハミエナイミエナイドコニアルノカガモウ、 「夢」 ソレガナニダツタノカオモイダセナイオモ…

セブン・スター

セブン・スターはサーカスにいる。彼の仕事は少年道化師。くる日もくる日もお客さんに、愛想と笑いをふりまきつづける。 そんなある日、セブン・スター、自分が笑えなくなっていることに気が付いた。化粧を拭い、鏡に向かい、いつものお愛想やってみる。ニッ…

アンドロメダのアンドロ大使

アンドロメダのアンドロ大使からの秘密テレパシー光線受信の折り感じた微妙なる違和感。ウィルス?脳直結コネクターの接続部からどくどくと流れはじめる人工血。どくどくどくどくどくどくどくどくどくどくどく。眼球映像異常発生、同時に世界構造の次元シフ…

クリスマスイブには悪夢と共に歩み

merry・・・・・・メリー・・・メリ・・・メリメリメリメリメリメリメリメリメリメリメリメリメリメリメリメリメリメリリメリメメリメリメリメリメリメリメリメリメリメリメリメリメリメリメメリメリメリメリメリメリメリメリっっっ と、おれの背骨から…

人形

にんげんだとばかりおもっていたら どうやらおれは人形であったらしい にんげんだとばかりおもっていたら 人形だったとはおわらいぐさだ ああそれならばがてんがいく きっとはぐるまがくるっているのだ ああ、だからいまもさけをのんで なんにもできなくなっ…

猟奇歌

打ちっぱなしのコンクリイトの壁に、狂った女の顔が見える。 死体を焼いていたら、腹が膨れて、白い胎児のかたまりがでてきた。 リストカッターの手首から、やもりが顔を覗かせ。 楽しくチャットをしているとそこが癲狂院のホールであったことにふと思い至る…

無題

世界は無意味であり、私も無意味であり、アナタも無意味である 善も悪もなく日常と非日常の境界もなく、無ですらなく、有ですらなく あるとすればそれは記号だけ だからアナタも私も世界も全てが本質的に無意味 生も死もなく 喜びも悲しみもなく 幸福なんて…